零戦シリーズ 洋上攻撃機型A-6MS


零戦シリーズというのは、旧大日本帝国海軍の所属機、「零戦52型」をベースとして開発された機体シリーズの名称である

開発歴史を遡ると、1945年8月15日に敗戦した日本はGHQにより、一切の兵器開発を禁止されていた。
そして1950年、警察予備隊が発足され、さらに保安隊をえて自衛隊が発足した。
自衛隊には陸・海・空の3軍が設立され、殆ど他国同様の軍隊になった。
その空軍に当たる航空自衛隊はF-86Fセイバーを米国から供給され、日々の訓練に励んでいた。
その頃、神奈川県厚木基地には航空自衛隊の技術者が集まっていた。
厚木基地には旧海軍の航空機が終戦までその地で過ごしており、終戦から数年経った今も航空機は保存されていた。
その殆どはGHQの指令が行き届かずに残っていた物だ。
技術者達はそこに保存されている零戦に目を向け、その地へ駆けたのである。
理由は「独自航空機開発」。そう、零戦を研究し、国内で航空機を開発する目的である。
しかし、技術者達は計画を変更。零戦をベースとした機体開発に取り組んだのである。
技術者達は保存してあった一部の零戦52型を3機持ち帰った。
当時、零戦開発・製造関係者はまだ散っている段階では無く、すぐに呼び戻す事も出来たのである。
すぐに関係者を呼び戻し、機体開発実験などを行った。
そして1956年に試作機がロールアウト。完全なる新造である。
機番はTA-6M。6Mは元機のコードネームA6Mから来ている。
その年の末に初飛行に成功、さらに複座の練習機型が開発され、すぐに量産準備に取り掛かった。
その後、順調に生産、空自では大いに使用され、1963年まで製造が続いた。
さらにこの機体の攻撃機型が生産される事になり、1964年に配備された。
またそれからしばらく経ち、1970年に近代化改修の一環として対艦攻撃などを可能にした機体を開発した。
しかし搭載武装はミサイルやロケットは使用できず、一発の爆弾のみである。
機銃だけはとても性能の良い物に交換された。
そしてこの約30年間、3度ほどの改修を繰り返し、現在に至る。
一番最後の改修では機銃がM230 30mm機関砲に交換された。
これはAH-64アパッチが装備しているチェーンガンを航空機用に改修したものである。
現在は引退が進んでおり、惜しむファンやパイロットも多い。


※この機体はOCPの大工さん作の零戦52型を改造した物です。
また、パイロットと塗装はumaibow氏の機体から移植させてもらいました。

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